メンタルケア心理士(R)に向いているのはこんな人
誰でもメンタルケア心理士(R)になることはできますが、やはり適性はあります。
よく、
「自分もつらい思いをしたからわかってあげられる」
と思っている人がいますが、それはもっとも向いていない人です。
自分の経験で誰かの力になれると思っている人は、体系的に勉強ができません。
メンタルケア心理士になるための学習内容を見てみればわかりますが、メンタルケア心理士として必要な知識には、カウンセリング技法の何倍もの医学的・解剖生理学的学習が含まれています。
つまり、メンタルケア心理士になるためには、心と身体、そして医療や看護の知識を広く併せ持つことが求められているのです。
なぜかというと、第一に、メンタルケア心理士として求められるカウンセリングは、医師や看護師、その他心理職などとの連携を想定しているから。
そして第二に、正しくカウンセリングを行うためには、広い視野が要求されるからです。
人間って、とても不思議なもので、自分の持っている枠の外のことには気付けないものです。
だから、自分の経験則で物を見ると、自分の経験外のことを見逃してしまう。
それでは、カウンセラー失格ですね。
合格後の研鑽の場として、「メンタルケア学術学会(LCM)」が設けられているのだけれど、こういう場で生涯勉強できない人にも向いていません。
単純に「資格が欲しい」なんて人には難しいですね。
性格的に向いているのは、やわらかい空気を持った、けれど感情に流されにくい人です。
クライアントが、安心感を持って、思ったことを話してくれること、これは大前提。
本当はいい人なんだけど、初対面だとどうにも怖いのよね……なんて言われてしまう人は、少し苦労するでしょうね。
また、クライアントから聞く言葉が、物事の全容であったり、中核であったりすることはあまり多くありません。
そこから全容や中核をクライアント自身がとらえられるように会話を進めていくのが仕事ですから、感受性が豊か過ぎる人も要注意です。
とはいえ、合格後も勉強を継続できるぞ、との意志さえあれば、性格はあまり問題ではありません。
自分の「枠」を地道に、客観的に、広げていける力が大切です。